高知の小京都 安芸

 観光記録 安芸市編
 ※こちらは 2/12に訪れたものになります。

 おはようございます。高知県は安芸市、土佐くろしお鉄道の安芸駅前に来ております。今回は、小京都としても名高いこの安芸市にて、文化と自然に触れていこうと思います。

土佐くろしお鉄道 安芸駅
駅看板と あき うたこちゃん

 早速ですが、この時点で12時半を過ぎており、空腹に耐えかねたのでご飯屋さんを探します。ただ、せっかくの小京都ですのでどこか味のあるところを探したいところ。ただ、古い町並みがよく残る地域は、安芸駅から徒歩30分ほど。この空腹でそこまで歩くのは厳しいなと思い諦めかけていたところ、なんと駅構内にレンタサイクルを発見。しかもなんと無料。これはありがたく借りるしかありません。

かわいい色な自転車をお借りしました

 使い慣れない自転車にあくせくしつつ、土居地域と呼ばれる古い町並みの残る地域へと進みます。お店を吟味しつつ、若干道にながらなんとか行きたいお店に到着しました。廓中ふるさと館。店舗も歴史を感じられるものです。なんと、待ち列が発生しており、少し待ちました。安芸市名物と伺ったかき揚げちりめん丼を注文。結局、ごはんを頂けたのは13時半頃。それだけ待ったこともあり、味は絶品です。ちりめんじゃこが安芸市は有名だそうで、看板メニューとなっていました。高知県全体では、カツオを筆頭に一本釣りも盛んですが、ここ安芸市では、むしろ地引網漁が盛んだったようです。
 高知県内で漁業の盛んな自治体は、宿毛市/土佐清水市/黒潮町/四万十市/中土佐町/室戸市などです。上記のなかでは、黒潮町などを除いて、海岸からすぐに水深が深くなる傾向にあります。浅瀬が比較的広範囲に広がっている安芸市の沖だからこそ、ちりめんじゃこの地引網漁が盛んになったのかもしれません。これが、県内有数のじゃこ生産地となった理由の1つであると考えられそうです。
 ちなみに、先述した自治体のうち、県西部(宿毛市~中土佐町)はカツオの一本釣地域に近く、県東部(室戸市)は極端に深くなる地形を活かした定置網漁が盛んなようです。どちらの性質も持たないからこそ、独自の漁業形態が生まれたのでしょう。
 また、促成栽培での生産が盛んなナスも頂くことが出来ました。

廓中ふるさと館
かき揚げちりめん丼

 続いて、すぐそばに安芸城の跡があるようなので訪れました。城跡の山に登る前に堀の内側にあった武家屋敷のようなものを見ていると、観光ガイドの方にご説明して頂けました。どうやらこの屋敷は、江戸時代に土佐国へ山内氏が入ってから、家老の五藤氏という人々が住んでいたものだそうです。また、おすすめの写真の撮り方なども教えて頂き、良い写真が取れました。

五藤家屋敷
同 中庭的なところ

 さて、安芸城に登ります。道は険しく草に覆われていて、一筋縄ではいかない感じです。頂上にたどり着いても、木々に遮られて景色はなかなか良く見えません。かろうじて、安芸市の平野とビニルハウス群が見える程度です。しかしながらこの安芸城は、戦国時代にここ一体を支配していた安芸氏が拠点とし、長宗我部元親に敗れた場所なのだそうです。高知市では、四国を治めた英雄のように銅像も飾られていましたが、ここにおいては敵側でもあるのです。歴史や偉人はそれをを捉える地域によって大きく異なってくるのだと思える、そんなお城でした。

安芸市を一望できる
登山口にあたるところ

 続いて伺ったのが、岩崎彌太郎生家です。三菱の創始者として名を馳せる彌太郎は、ここ安芸市出身です。高知を代表する偉人、坂本龍馬とも交流があったとされ、大河ドラマ『龍馬伝』でもスポットが当てられていました。さて、次の列車の時間が差し迫ってきているので、有名な野良時計だけ横目にみて、安芸駅へ帰ります。

岩崎彌太郎像
野良時計

 さて、列車に乗って一駅だけ東へ進みます。伊尾木駅。こちらも安芸市内です。ここには伊尾木洞という洞穴を散策します。

土佐くろしお鉄道 伊尾木駅
駅看板と いおき トラオ君
(影が入ってしまいすみません)
伊尾木洞の入り口

 市のHPによると、伊尾木駅には返却式コインロッカーがあるそうです。全く気が付きませんでしたが、是非とも利用するといいでしょう。また、入口につながる道の向かいには、観光案内所があり、無料で長靴を借りることができました。安全の為にも借りることとしました。さて、洞穴に入ってみます。シダの群生地として知られるこの伊尾木洞は、入るとひんやりとした空気に包まれ、先ほどまでの温かみのある文化的町並みとはまた違う幻想的な雰囲気を感じられました。人の姿もまばらにあり、独特の雰囲気を楽しんでいるようでした。とりあえず奥に滝があるそうなので、行ってみましょう。

入ってすぐの伊尾木洞
中部あたりの川

 奥に進むと、確かに滝がありましたが、入洞直後のインパクトがあまりに大きすぎてハードルが上がっていたのでしょう。こちらの滝が伊尾木洞の奥の看板であるとは思わず、写真だけ撮って先に進んでしまいました。まだ道が続いていたことも、進み続ける一因となりましたね。

最奥部(?)の滝
滝のそばからさらに延びる道が

 さて、さらに進むと謎の湖に到着。恐らく竜王池というものです。ここで引き返せば良いものを、何を血迷ったのかさらに奥へと足を進めました。さらに険しくなった山道を登っていくと、行き止まりなのか、開けた高い場所に行きつきました。

竜王池
東山森林公園

 どうやら、東山森林公園というところのようです。さて、人影が全く見えません。しかも日が陰ってきつつあります。ここにきてようやく焦りがやって来たようで、険しい来た道を降りることとします。今でこそ、色々と調べて観光地となっている場所であることは理解していますが、当時は電波も得られず、遭難したとすごく心配になっていました。

知らない公園に迷い込んでしまった図
急な坂を登りくだり

 ということで、何とか暗くなる前に下山できました。遭難しないことも把握の上、いつか再び訪れ、最奥部を探索したいと、色々調べて改めて思えました。


 余談ですが、土佐くろしお鉄道の車内や伊尾木駅前にも、津波対策が見られました。

伊尾木駅前の津波避難タワー
土佐くろしお鉄道の車内にあった
津波時の対応図

 南海トラフの被害が心配される高知県。このような素晴らしい場所や住む人々が無事何事もなく過ごせる日々を願います。
 安芸市。気候も人も暖かく、歴史も自然も感じられる良い街でした。また行きたいと思います。


  それでは。ありがとうございました。

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