子宝温泉

観光記録 岐阜県郡上市美並町
※ こちらは24年9月21日のものです。

 おはようございます。名鉄に乗って岐阜県各務原市の新鵜沼駅に来ました。名鉄犬山線の終点で、名鉄名古屋や豊橋、中部国際空港などでも行先として名前を聞くことの多い駅かと思います。各務原市内の中心地とは離れた駅ですが、犬山線は名古屋駅へ短い距離で向かい、上述した通り名駅などへも1本で行くことができるため、市内で最多の利用者を誇る駅です。
 そして、新鵜沼駅はすぐそばにJR高山本線の鵜沼駅があり、乗換可能になっています。今回は高山本線に乗り換えて美濃太田駅へ向かいます。

犬山線と各務原線が乗り入れます
駅名は異なりますが、乗換用の自由通路もあります
美濃太田からは太多線[CI]も伸びています
6月30日撮影

 美濃太田駅は美濃加茂市の中心部に位置する駅で、4方向に路線が伸びるターミナル駅です。北東から南西にかけて高山本線が、南東へは太多線、そして北西には、今回乗車する長良川鉄道の越美南線が伸びます。越美南線は、現在は長良川鉄道という会社が運営していますが、その昔は国鉄が運営する路線でした。福井県東部の越前国と岐阜県南部の美濃国とを結ぶ越美線として開業する予定でしたが、完成することはなく、福井県側は越美北線として残っています。その後越美北線はJR西日本に移管されましたが、越美南線はJR東海にはならず、第三セクターとして長良川鉄道になりました。

長良川鉄道の美濃太田駅
橙色:越美南線 黄緑色:越美北線
茶色:美濃太田駅 青色:みなみ子宝温泉駅

 さて、この長良川鉄道はその名の通り長良川に沿うように走っています。木曾三川の1つである長良川は、ダムが存在しないこともあり清流であることが知られています。高知県の四万十川、静岡県の柿田川とともに三大清流に数えられるほど美しい流れが人気です。沿線の関市や美濃市といった地域の通勤・通学輸送や、郡上八幡などの観光輸送も担う路線ですが、利用者の減少に苦しんでいる側面もあります。実際、末端の美濃白鳥ー北濃間は廃止を含めて検討されており、先述した越美線の完成などは夢のまた夢です。
 さて、乗車していきます。先発が美濃市行の列車だったので、今回の目当て駅までは行きませんが、せっかくなので美濃市まで行ってみようと思います。

越美南線 美濃市行
終点付近では車内も閑散としています

 朝であったため、関市内までは学生さんの姿も見られましたが、終点の美濃市駅に着く頃には車内は閑古鳥が鳴いているような状況でした。ということで美濃市に到着。次発の美濃白鳥行まで少し時間があるので、駅周辺を散策します。駅は時代の流れをかなり感じるもので、人気も殆どなく、少々不気味さすら感じるような佇まいです。しかしながら、各種に地元の方の営みも見られ、温かい雰囲気も感じられます。駅前の通りを進むと、何やら駅舎のような建物が。どうやら、かつて美濃市には名鉄線が伸びていたようで、名鉄美濃駅の駅跡でした。自由に入ることが出来て、趣のある車両も見られました。またゆっくり見にこようと思います。

美濃市駅ホーム
駅舎
ホームからの出口はかなり年季が入ったご様子
美濃駅跡
多くの列車が

 さて、後続の美濃白鳥行に乗車し、目的地に向かいます。目指す駅は、みなみ子宝温泉駅。温泉施設が駅直結となっており、ホーム上にも入口が存在するという珍しい造りです。

みなみ子宝温泉駅
駅ホームに温泉施設入口が
正面入り口

 さて、施設開店時間までしばらく時間があるので、駅周辺を歩いて見ます。駅周辺には民家はあまりなく、温泉施設のために旧美並村が出資してできた請願駅になっています。すぐそばを長良川が流れ、周りには田んぼが広がります。また、神社もありました。

長良川
子安神社
田んぼ
山と数少ない民家

 さて、温泉に入ろうと思います。列車に乗ってみなみ子宝温泉駅で降りると、降車証明書というものをもらえて、これを受け付けで見せると割引が適用されて入ることが出来ました。露天風呂もあり、小雨が降ったりもしましたが、気持ちよく入浴することが出来ました。実はこの温泉施設、24年の9月に閉業してしまうことになっており、滑り込みの訪問でした。現在は、25年の9月に営業再開を目指して民間企業が尽力しているようです。趣のあって良い施設なので、がんばって頂きたいです。
 せっかくなのでお食事を頂きました。山菜そばと風呂上がりの牛乳を1つ。山で頂く山菜も絶品でしたし、岐阜県らしく関牛乳で美味しかったです。
 また、駅直結施設ということで、列車時刻表と到着案内がありました。赤く点灯しているともうすぐ列車が到着するということを知らせてくれていて、おもしろいものです。
 ということで、子宝温泉を訪ねました。現在は入浴できませんが、復活したら行ってみてください。それでは。ありがとうございました。

休憩スペース
山菜そば
列車到着案内
関牛乳のコーヒー牛乳

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