松丸
観光記録 愛媛県北宇和郡松野町
※ こちらは25年3月4日のものです。
おはようございます。高知県西部・四万十町の窪川駅に来ています。ここから愛媛県宇和島市に向かう予土線に乗車していきます。四万十川に沿って山間部を縫うように走行する予土線です。宇和島まではいかず、途中で降りようと思います。


桃色:土讃線 橙色:予讃線
灰色:土佐くろしお鉄道線
香川県からずっと伸びてきた、讃岐と土佐を結ぶ土讃線はここ窪川で終了。ここから伊予に向けて走る予土線です。正確には次の若井駅まで土佐くろしお鉄道で、そこからが予讃線になります。青春18きっぷなどJR線が乗り放題となる企画乗車券の一部は、土佐くろしお鉄道を利用できないため、注意が必要です。ただ、JR四国が扱う企画乗車券は土佐くろしお鉄道管轄の路線も乗車対象になっている場合も多く、今回使用している四万十・宇和海フリーきっぷも土佐くろしお鉄道の路線に乗車できます。事前によく調べておくようにしましょう。
乗車するのは、13:21発の宇和島行。しまんトロッコというという観光列車が附属されることもある車両でしたが、残念ながらこの日はトロッコ列車の運行はなく、普通列車としての運行です。

注意書きです

1両編成で、ゆっくりと窪川駅を後にしていきます。窪川駅を出る予土線は1日4本。普通に考えれば乗客が集中するようにも思えますが、車内は空いています。若井駅を出て土佐くろしお鉄道と別れ、予土線単独の駅としては最初の、家地川駅に到着。ここからは、清流:四万十川に沿って走っていきます。天気こそ悪かったものの、その美しさには健在です。




路線長もそこまで長いわけではなく、駅が多いわけでもないですが、曲がりくねった線路を進むためスピードは控えめ。ゆっくりと進んでいきます。高知県も最後に近づいてきました。四万十市西土佐の予土線運行拠点:江川崎駅に到着です。個人的には、予土線の魅力の1つであると思っている、江川崎の長時間停車です。今回は20分ほど停車しました。予土線は車内にお手洗いがついていないので、乗客と運転手さんのおお手洗い休憩も兼ねていると思われます。駅からは四万十川支流の広見川が見えるので、ホームを見て回る楽しさもあります。


ポスターも掲示されています






江川崎から約25分。今回の目当てである松丸駅に到着です。窪川駅からは1時間50分ほどでした。愛媛県最初の町、松野町の中心部に位置する駅です。




これまでの駅とは打って変わって大きな駅舎です。実は駅の他にも施設があり、同じ建物を使用しているのです。その施設は、森の国ぽっぽ温泉という日帰り温泉施設。駅に温泉施設が併設されている例は珍しく、四国では唯一なはずです。ただ、温泉の前に行きたいところがあるので先にそちらを訪ねます。江川崎駅から平行するように走ってきた広見川を渡り、歩くこと10分弱。道の駅が見えてきました。道の駅 虹の森公園まつの で、おさかな館という水族館が併設されています。




海からは離れており、かつ清流である四万十川・その支流の広見川が付近を流れているため、淡水魚に焦点を当てた展示が見られます。結論を先に申し上げますと、非常に楽しかったのですが客が私の他に1人もいませんでした。たまたまこの時間が誰もいなかっただけだと信じたいですが、鉄道でアクセスするには本数が少なく、そもそもとして愛媛県南部でかつ山奥のようなところにあるので、来館のハードルはそれなりに高い模様です。










写真は一部に留めますが、四万十川に生息する魚から、熱帯アマゾンなどの淡水魚まで、淡水魚を中心に多くの生き物が展示されていました。魚だけではなくサンショウウオやカワウソなどもおり、海水域で主に暮らす「三大怪魚」にも数えられるアカメなどもいました。さらにはペンギンもおり、地方の小規模な水族館に特有のその地域に特化した展示だけでなく、より広範囲の魚を見ることが出来て楽しめました。他のお客さんもいなかったので、子どもに気を遣ったりすることもなく、久しぶりのタッチプールも出来て良かったです。貸し切りで自由気ままに見て回ることが出来たので非常に満足でしたが、同時に経営が心配にならずにはいられません。良い施設でしたので、つぶれたりせず存続してほしいものです。




道の駅も簡単に見て、対岸に戻ります。温泉に入りましょう。ただその前に、少しだけ町並みを見ようと思います。まるで時が止まったかのような雰囲気です。


さて、待ちに待った温泉です。露天風呂があり、そこからは広見川や対岸の道の駅を望むことが出来ました。川のせせらぎを聞きながらゆったりと湯舟に浸かるのは至福のひと時です。


さて、この日は土佐くろしお鉄道の終着:宿毛にホテルを取っているので、今から宿毛へ戻ります。まずは窪川へ。18:15松丸発の窪川行。こんな時間ですが、江川崎以東・窪川方面の終電です。地方のローカル線といえば学生の姿が多いです。ここ松丸でも一定数の学生さんが降りていきました。松丸の次が、吉野生(よしのぶ)駅で、こちらも松野町の駅です。松丸と吉野生という2つの自治体が合併して出来たのがこの松野町だそうで、松丸の「松」と吉野生の「野」を取っているそうなのですが、申し訳ないことに、吉野生から野が取られていることには全く気が付けませんでした。
ここ吉野生で私の他に乗っていた人は皆降りてしまい、吉野生からは貸し切り状態に。江川崎より先の終電だというにも関わらず、窪川まで他の乗客は見られませんでした。厳しい経営状態を伺えます。






窪川に帰ってきました。ここからは特急あしずりで中村に行き、そこからは鈍行で宿毛へ向かいます。
ということで、松野町松丸地域でした。アクセスは決して良いものではありませんが、魅力がたっぷり詰まった地域でした。のどかな地域でゆったりと過ごしたい人にはお勧めです。水族館も、本当に楽しめたので、是非とも足を運んで頂きたいです。
それでは。ありがとうございました。

