大糸線と南小谷行あずさ
交通記録 (中津川→)塩尻→南小谷→糸魚川
※ こちらは25年1月17日のものです。
おはようございます。今回は、直近のダイヤ改正で廃止されてしまった南小谷行の特急あずさに乗車した時の記録です。特急あずさは主に首都圏と松本駅とを結ぶ特急列車ですが、1日1往復に限り、松本駅から先大糸線に乗り入れる便がありました。現在はスキーリゾートとして有名な白馬村の白馬駅まで乗り入れが行われていますが、当時はもう少し先、小谷(おたり)村の南小谷駅まで乗り入れていました。そんなあずさ号に乗りに行こうと思います。
あずさ号はJR東日本管轄の中央線を走行するので、名古屋地区から乗車するには、接続駅である塩尻駅まで行く必要があります。南小谷行のあずさ5号は塩尻駅を10:28に発車します。名古屋から最速で塩尻に向かおうとすると、しなの1号が8:57に到着するので、時間が余ります。そのため、しなのを途中で降りてJR東海管轄の中央線を少し楽しんでから塩尻に向かうことにしました。選んだ降車先は、上松駅です。

上松町にあります

上松駅はしなのの全列車が停車するわけではなく、朝晩を中心に一部列車が停車する駅です。そのため、同区間の木曽福島駅などと比較しても、全体的にこじんまりとした影響を受けます。(木曽福島はちゃんと散策したことはないですが…)ただ、静かでよい雰囲気が漂っており、居心地の良さは確かにあります。後続8:47発の普通列車に乗る予定のため訪れることは叶いませんでしたが、寝覚の床という木曽川の景観を楽しめるスポットもあるそうで、また上松にも足を運びたいと思います。

駅前も時間がゆっくり流れるような雰囲気

さて、普通列車に乗って塩尻を目指します。上松駅の1つ塩尻側・木曽福島駅から塩尻駅まで、しなのは停車駅ゼロで駆け抜けますが、普通列車でのどかな車窓を眺めながら向かうのも良いものです。
普通列車に揺られること約1時間、平野部に出て塩尻駅に到着します。塩尻駅で30分ほど時間があるので、少し散策してみます。

東京方面の中央本線
辰野方面の支線の三方向に分岐します

流石は長野県であり、ワインが色々なところで売られています。中でも有名なのは、井筒ワイン。駅のNewDaysで購入しました。駅前には樽のオブジェがあるほか、ホームにブドウ園があったり、ワインの街としてのPRが多くなされていることが伝わります。


ホーム上にブドウ園が


さて、ブドウもほどほどにして目当ての列車に乗ります。特急あずさ5号 南小谷行です。






特急あずさは塩尻駅まで、上図青色の中央本線を下り、その先はオレンジ色の篠ノ井線を走行します。殆どのあずさはピンク色の点、松本駅で終点を迎えますが、このあずさはそこから紫色の大糸線に直通、青色で示した南小谷駅にまで至ります。かなりのロングラン特急です。塩尻から先の停車駅は、松本・豊科・穂高・信濃大町・白馬・南小谷です。塩尻駅から松本駅までの篠ノ井線区間は都会的ですが、大糸線内に入ると比較的のどかな車窓になります。
塩尻駅の駅弁であるカワカミ さんのとりめしを頂きながらのどかな田園風景に身を委ねます。


豊科駅・穂高駅のある安曇野市を抜けると松川村に入りますが、あずさの停車駅はありません。松川村を出ると大町市になり、信濃大町駅に停車します。もともと国鉄が建設した大糸線は大町と糸魚川を結ぶものであり、現在は松本と糸魚川を結んでいるものの、名称は大町と糸魚川から1文字ずつ取った、大糸線のままになっています。安曇野市付近までは雪も見られなかったものの、大町市からは雪景色に変化しました。


信濃大町駅を出ると進行方向左側に木崎湖・中綱湖・青木湖という3つの湖が続けて見られます。仁科三湖と呼ばれるこれらの湖は、糸魚川・静岡構造線という断層の活動によって生じた断層湖で、地図上で見ると縦一列に並んでいるように見えます。温泉やワカサギ釣り、キャンプなどを楽しむことが出来るそうで、車内でもアナウンスがありました。いつか見てみたいですね。




仁科三湖のそばを北上するとともに、どんどんと雪深くなっていきます。白馬駅に着くと、スキー客と思しき人達が大勢降りていきました。外国人も多く、この雪のなか半袖や短パンの人もおり、なかなかに衝撃的でした。白馬を出ると次の駅は信濃森上という通過駅でしたが、少し運転停車がありました。その際に見えた車窓は、まさに雪国のそれです。ホームが正しく機能しているのかも妖しくなるような雪の量でした。


さて、車窓の変化に富んだ特急旅もまもなく終わりです。終点の南小谷。ここからは普通列車に乗り換え、糸魚川を目指します。この大糸線はJR東日本とJR西日本の管轄が分かれており、この先南小谷ー糸魚川間はJR西日本管轄です。




南小谷ー糸魚川間は今までの雪に加えて山岳地帯といった様相も併せ持ちます。ただその分車窓はかなり面白いです。


姫川温泉


日本海・糸魚川に向かいます
終点の糸魚川には約1時間で到着します。上越地方にあり、新潟県の最西端に位置するのが、この糸魚川市です。北陸新幹線、そして旧北陸本線であるえちごトキめき鉄道と合流します。先程までの山が嘘のように都会的で大きな駅ではありますが、駅周辺にも人はあまり多くありません。


ということで、あずさと大糸線でした。大糸線内も安曇野や大町、仁科三湖や姫川温泉など魅力的なスポットがありますし、糸魚川市も殆ど見ていないので、ぜひともまたゆっくり見たいものです。みなさんも風光明媚な大糸線に乗って、糸魚川まで足を運んでみてください。
それでは。ありがとうございました。





これから富山へ向かいます

“大糸線と南小谷行あずさ” に対して1件のコメントがあります。