阿波池田・加茂

観光記録 徳島県三好市・三好郡東みよし町
※ こちらは26年5月8日のものです。

 おはようございます。今回は徳島県西部の主要都市・三好市に来ています。三好市の中心部、池田です。土讃線の駅で、岡山と高知を結ぶ路線上に位置している交通の結節点です。

ホームに置かれている
かずら橋の模型
阿波池田駅

 主要都市とは言いましたが、人口3万人ほどのそこまで規模は大きくない街。静かでゆっくりとした時間が流れるよいところです。とりあえず、お昼どきに到着したのでご飯をいただきます。駅前には大きなアーケードが伸びています。地方のためシャッター街のような雰囲気ですが、元気に営業しているお店もしっかりあります。アーケードから少し外れたところにある雰囲気のよいお店、味の老舗 八千代 さんへ。せっかく三好市にいるので、祖谷そばというものをいただこうかとも思ったのですが、常連さんのような方々がみなさん中華そば定食を食べていたので、流れるように中華そば定食を注文しました。優しい味をしたラーメンに加えて、地物と思われる山菜がたっぷりの炊き込みご飯、加えてサラダとお漬物まで付いて3桁円なのはありがたすぎて心配になるほどです。いかにも地元に愛されている町の定食屋さんといった感じで、お店の方々も感じがよく、大変良いお店でした。

アーケード街
奥に池田駅
駅と反対側のアーケード街入口
味の老舗 八千代 さん
中華そば定食

 さて、この後は徳島方面へ普通列車で向かうのですが、まだまだ時間があるので気になる場所へ。うだつの家・たばこ資料館というところです。

阿波池田たばこ資料館
入ってすぐのレトロ感

 三好市、とくにここ池田町は古くからたばこ生産で栄えた街だそうです。そんな池田の街におけるたばこの歴史史料が展示されている資料館になっています。私の地元近くの秦野市でもたばこ生産が盛んでしたが、ここ池田が特徴としたのは、たばこの安さだそう。
 古くから民間によるたばこ生産が行われていた池田では、たばこの加工技術が発達していきました。たばこの葉を薄く刻む必要があり、それが大変な労働であったそうなのですが、それを効率的に行うために生み出されたのが、剪台というかんな型の刻み機です。北海道で使われていた昆布切り機の情報が北前船を通じて香川県粟島に伝わり、池田まで伝えられたという説があるそうです。これにより生産効率が向上し、安価に葉たばこを生産できるようになりました。

たばこ自販機
葉と刻まれたもの
剪台

 2階には生産についてではなく生産物のやりとりに関してがテーマになっていました。別部屋では地域の子どもたちの学習スペース?になっているそう(もちろん部外者は入れません)。地域の人々の息遣いが感じられる施設です。
 生産されたたばこは、その多くが東北や特に北海道へ多く運ばれました。当時のたばこは今以上の嗜好品。たばこの他の生産地は、茨城県水戸周辺(水府)・神奈川県秦野・鹿児島県国分。国分は北海道へ運ぶにはかなり遠く、水府は東北とは近いものの、秦野とともに大消費地である江戸に運ばれたのでしょう(真偽は不明ですが)。池田も十分遠いですが、瀬戸内海には先述した北前船が行き交いました。寄港地である粟島との交流もあったことから、粟島へ生産したたばこを運搬し、北前船に乗せて青森県や北海道へと運ばれました。もともと安価だったことで、長い距離を運ばれても高すぎる金額にはならなかったのでしょうね。瀬戸内ということで塩も運搬されましたが、粟島から北海道への移出の金額のうち6割以上をたばこが占めていたほどでした。ちなみに吉野川の水運を利用して海へ出し、粟島へ運んでいたそう。施設の方もご丁寧に説明してくださり、説明も簡潔でありながら詳細で、かなり楽しめました。池田のたばこの移出先は北海道・青森県・阪神地域・山陰・四国・北部九州に限定されていたので、国分や水府も機会があればいってみたいと思います。

 最後に、離れとして作られた寝殿造の建物を見ます。たばこ移出で財を成し、京都から建築家を呼んで作らせた建物だそうです。かなりキレイに残っていて、素晴らしかったです。

 徳島線まで少し時間があるので、もう少し散策します。市役所やショッピングセンターがある近くの山に神社があるそうなので、少し足を運んでみました。杉尾神社という、山の麓に立つ静かな神社。脚立で屋根の作業をしている方がおり、地元で大切にされているのが伝わってきました。

杉尾神社
神社のそばには土讃線が

 さて、かなり居心地の良い街で名残惜しいですが、徳島線に乗って池田を後にします。徳島線の阿南行。吉野川を下って徳島駅に至り、そこから県下第二の都市である阿南まで至る、なかなかロングランな列車です。徳島線は県内を東西に横断する路線で、吉野川と並走していきます。先のたばこのように古くから水運で利用されつつ、一方では三大暴れ川として、四国三郎と呼ばれてきました。そんな川も、平時であれば列車から美しい景色として楽しむことが出来ます。トロッコ列車も運行されており、眺望の良さはお墨付き。

池田の隣の佃駅で
土讃線 多度津方面と分岐
辻ー阿波加茂間
吉野川

 わずか15分弱の乗車、阿波加茂駅に到着です。阿波加茂で降りる深い理由はないですが、西の方が来る機会が少ないように思われるので、西に位置する主要駅で降りてみました。東みよし町の中心駅で、特急剣山も停車します。池田から帰る学生さんが多く降りていきました。とはいえ皆さんすぐに駅を出てしまい、あっという間に一人に。特急停車駅とは思えないほど静かで、雰囲気はかなり好みです。ホームと改札をつなぐ跨線橋からホームを見たアングルが個人的に雰囲気あるように感じられ、楽しかったです。

ホーム
良いアングルです
駅舎
新しいです
駅前

 次の列車まで1時間以上空くので、少し歩きます。マップを見ると、加茂の大クスというものがあるそうなので向かってみます。国道192号を越え、田んぼの中に巨木が。かなり荘厳な雰囲気。祠も備えられ、大切にされてきたのでしょう。周囲に高い山がない富士山のような独立峰みを感じます。田んぼが多い平地に一本の木は雰囲気があって良いですね。

クス側から見た国道など

 時間もあるので、1つ隣の三加茂駅まで歩いて向かいます。こちらは特急も停車しない、非常に静かな駅。今いる東みよし町中心部は三加茂町であったようですが、町名を冠した駅は静かなのも不思議な感じです。国道は交通量も多くなく、廃墟のような施設も目に付きました。ミュージックハウス ココ という施設だそうで、モーテルやドライブインのようなロードサイドで車での利用がしやすいカラオケハウスなようです。珍しいものが見られました。

駅前
金丸八幡神社
三加茂駅

 ということで、三好地域の散策でした。どこも時間がゆっくりと流れており、非常に穏やかに過ごすことが出来ました。都会の喧騒に疲れた時、また来てゆっくりと過ごしに来たいと思います。
 それでは。ありがとうございました。

阿波加茂方面
光が幻想的
牟岐行

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